模様に関する詳しい解説 |
L2で使えるようになった模様は、うまく使うと表現力がぐっとあがります。模
様の名前に捕らわれず、いろいろ試してみましょう。「しわ」や「石垣」など は、張る場所によっては、いろんなものに見えます。
少し技術的な解説になりますが、この模様はテクスチャーマッピングという技 術を使用しています(バンプマッピングはしていません)。ですから、「レン ガ」などは、一見表面に凹凸がついたようには見えますが、単に凹凸を描いた 絵を張り付けているだけです。光の当たる向きが変わっても模様陰影はそのま まなので、不自然になることがあります。
例えば、「メカ3」など凹凸がはっきりしている模様は、あるときは出っ張っ ているように見えたのに、光の方向が変化すると引っ込んでいるように見える という現象がおこります。ときどき模様の一部がぐにゃっと伸びたように歪むという現象が起こります。 静止画なら、こういう模様だとごまかせないこともないのですが、アニメーショ ンすると伸びるところが動いてかなり目立ちます。
この現象は、バグというより、作画ソフトの透視変換の計算誤差が原因で、 以下の条件が重なると発生します。
つまり、巨大な戦艦や基地の側面のすぐ近くを、カメラがなめるように移動す るとか、地面として1枚の大きなポリゴンを置いたときに発生するわけです。
特に困るのが地面です。L2のサンプルアニメーションのように、地上を舞台 にした作品を作ろうとすると、地面がグニャグニャになってしまいます。
回避する手段としては、一枚の大きなポリゴンを複数の小さなポリゴンに分割 するのが有効です。つまり、地面を1枚の四角いパーツにするのではなく、四 角いパーツをチェッカーボード状に縦横にならべてやるわけです。 模様はす べて、上下の端、左右の端が連続するように描かれていますので、つなぎ目は 目立ちません。
この手法は、頻繁に用いることになるでしょう。そこで、モーションエディタ でカット毎に地面を並べるより、パーツアセンブラで正方形のパーツを並べた 物体を一つ作っておくと便利でしょう。
模様がテクスチャーマッピングであると言った時点で、CGに詳しい方は予想 できると思いますが、よく考えると色と模様には矛盾があります。
というのは、「迷彩1」などの模様にはもうちゃんと色が付いているからです。 色が紫で、模様が「迷彩1」なら、どんな色になるのでしょうか。実は、両方 の色を掛け合わせた色になります。本来の迷彩色を残したいのであれば、色は 白にしておくべきです。
少し技術的に解説すると、色で紫を設定すると、RGB値のGの成分がほとん どなくなります。そこに模様として緑、つまりRとBの成分がほとんど無くな る色を張り付けると、結果として、R,G,Bのすべてがなくなり、黒に近い 色になる訳です。同様に、色が紫で模様が赤なら結果は赤に、模様が水色なら 結果は青になります。RGBに分けて考えてみてください。
また、「シワシワ」とか「ザラザラ」といったモノクロの模様の場合、模様の 白いところは、設定した色そのものになります。しかし、模様の黒い部分は、 設定した色に関わらず黒くなります。 つまり、模様をつけると、全体的に暗 くなることはあっても、明るくなることはありません。