寂寥冬夜
夜。雨音がする。
真っ暗な部屋にTVだけがついている。
TVは、アメリカのイラク攻撃についてのニュースを流している。
そのTVの明るさは、そこにあるセミダブルのベッドと
その上の様子を、ぼんやりと浮かび上がらせていた。
毛布を被った、人の形のような隆起が2つ。
片方は男だ。彼はつぶやく。
「お前をどうしようと、オレの自由なんだ・・・」
ギシッ・・・ベッドが軋む。
「・・・そう、ずっと欲しかったんだ。お前を街で見たときから、ずっとな。」
男はその腕に力を込めた。
抱きしめる。しかし、その目は氷のようだ。
男は嘲るように嗤った。
「くっくっ・・・本当はな、お前でなくても良かったんだ。
この柔らかさと温もりさえあればな・・・。」
酷い言葉を吐く。しかしその言葉とは裏腹に、男はその指を優しく微妙に、
そして緩やかに蠢かせる。男は囁くように言った。
「お前はオレに抗うことなんかできねぇ・・・そうだろう?」
急に男は馬乗りになり、凶暴な表情で言う。
「お前はオレに買われたんだからな!」
そう言うと、また嘲るように嗤った。ギシッギシッ。
ベッドが激しく軋む。
「ふ、ふはは!はーっはっはっ!!」
・・・
えーっと
抱き枕を抱きしめながら、そんな妄想する僕はバカですか?
誕生日
更新日であるところの今日は26日です。
日記と言う割にはいつも話題が遅れて書いてますが、
まあ更新日とここの日にちは別物ということで。
さて、1/21は僕の誕生日でした。
36歳です。
どーん!
のぶっちの掲示板やぼくのとこの掲示板、また
メールでお祝いの言葉や絵を頂いたみなさん、本当にありがとうございました。
みなさん、今後とも宜しくお願いします。
あ、そうそう
”人生の重大な節目”
いつ、とは決めてないけど、近いうちにやるっす!
がんばるっす!
・・・
Nちゃん、お祝いしてくれてありがとう。
ケーキ、おいしかったね。
グリーティングカードの言葉、心に沁みました。
生まれてよかったと思える幸せな誕生日でした。
ありがとう。
8年
1/17・・・もう8年か、と。
ニュースで見るまで思い出さない自分がいた。
思い出すといろいろなことが思い出されるんだけど
でも、自分の中では、もう済んだ事になってる・・・。
何とも言えない。
本当に何とも言えない。
犠牲者の霊に黙祷・・・素直にその気持ちはある。
トイレの横に山積みになっていた死体袋を思い出す。
さらにその横で人々が寝ていたあの日。
生き残ってしまった、と言うネガティブな発想もある。
母はよく言っていた。
「残りの人生はおまけ」
なぜそんなことが言えるのか。
傲慢だと思わないのか。
・・・思えなかったんだろう。
そもそも他人のことなんて、考える事ができない人だった。
自分のことを卑下すると言う形で
いつも自分のことしか考えない人だった。
自分が悪い。
自分のせいだ。
一見、反省しているように見えるし、本人もそう思い込んでいたのだろう。
しかし、本当はそれはただの逃げ場にすぎなかった。
そう言っていれば他人から責められないから。
・・・
震災はぼくにとって
家族のつらい想い出のひとつとも言える。
家族ってなんだったんだろう。
18歳で家を出たのは家族が嫌いだったから・・・
ぼくにとって家族は・・・牢獄だったのかもしれない。
・・・
そうやって、ぼくも震災のことから、いつの間にかぼく自身のことばかり考えてしまう。
うちゅ。
ある夜のこと
今回は稲川淳○口調でひとつ。
・・・
いやいやいや〜、みなさん、寒いですねぇ〜・・・
こういう寒い日には思い出す話がね、あるんですよ。
あれは・・・まだほんのちょっと前のお話なんですが・・・
あたしの友人で、まあ、Y君としましょうか、
彼はね、真面目で几帳面な性格なんだな。
彼女はいるんだけど、結婚はまだで、
一人暮らしなんですね。
そのY君が、
「ちょっと聞いてくださいよ〜、大変な目にあいましたよう〜」
なぁんて言うモンだから
どうしたんだい、なんて軽く聞くことにしたんです。
彼はその日、くらーいさむーい夜道をね、
とーぼとぼ歩いて、ウチに帰ってきてたそうです。
一月ですよ、そりゃあ寒いですよ。
彼は風邪もひいていて、寒いなーやだなー洒落になんねぇよ、ごほごほ
なぁんて文句を言いながら自分の部屋に帰り着いて、
扉の鍵を開けたそうです。
ガチャ・・・イィィィ・・・ガチャン
扉を閉めて電灯つけて、部屋を見た。
誰もいない。そりゃ、あたりまえなんですよね、
彼一人暮らしだし、動物も飼ってない。
彼女っていっても、けっこう遠いから来ることないんだ。
でも、なんだかいつもと違う・・・
なんだか知らないけど、やぁ〜な感じがするって言うんです。
やぁ〜な感じ。
あたしね、オカルトって言うんですか、そう言うのけっこう嫌いじゃないんでね、
Y君に「それでどうしたの?」なんて興味ありげに聞いたんですよ。
Y君は続きを暗い面もちで語ってくれました。
Y君はもう、その時は気のせいだろうと思って
奥の部屋でTVを見ることにしたそうです。
・・・
しばらくして。
「バカだよ、この芸人は」なんて笑いながら
Y君はトイレにたったそうです。
すたすたすたー、行くとなんだかトイレの中から音がする。
・・・っしゃ・・・
なんの音だろう。
帰ってきたときのいやぁな感じを思い出した。
ぴっしゃ・・・
水だ、水の音がする。
でも、そんな音するはずない。するはずないんだ。
だって彼は几帳面な性格で、ウチを出るとき、いつも
ちゃぁんと台所とトイレの蛇口を確かめて出てるんだ。
ぴっしゃ・・・ぴっしゃ・・・
やだなやだなやだな、こわいなこわいなこわいな〜って
思ったんだけど、このままじゃあどうしようもないってんで
思い切って、トイレのドアノブを
ぶぁーーーっと開けた、ぶぁーーーっと!
そこには
ざっくりヒビの入った貯水タンクがっ!!
つつぅぅぅ〜っと水が漏れてる!漏れてるんだ!
どんどんどんどん漏れるんだ!水が!
それがわかったとたん、彼、意識がふーーーっとなくなっちゃったそうです。
寒さが招いた災いだったんでしょうか・・・。
彼はその後、暮らし安心クラシア○に電話して直してもらったそうです。
・・・こんなことって、あるんですねぇ・・・。
映画
「火山高」を見る。
・・・
えーと、まず一言。
ぐだぐだ
そして
ちゅうぅとハンパやなぁ〜
いや、なにがって、全部。
キャラ立ても
アクションも
ギャグも
カット割りも
・・・いや、
そもそもシナリオがまとまってない。
「少林サッカー」を期待して
見に行くと
金返せ!と思う事受け合い。
僕は最初から
危険な冒険に行こうと思ってたから
ダメージは少なかったけど。
はい、すばらしい反面教師でした。
任務
一月五日のことである。その日の夕方、
僕は大阪南港のコスモスクエア駅タクシー乗り場にいた。
頭が痛くなるほど寒い、吹き晒しの最果ての地。
こんな所に、好きこのんで来る奴の気が知れない。
だが、僕はまるで当然のように来た。
いや、それどころか使命感さえ抱いている。
目的は、この場所に今から20分後に現れるという
見知らぬタクシー運転手から、とある物を奪取すること。
それが僕の任務だ。
・・・
その日、僕は特に予定もなく、
まあ、だらだらゼルダの日にしようとしていたら、唐突に電話が鳴った。
かけてきたのはPHSに登録されている知り合いの名前だったが、
出てみると聞いたこともない中年男性の声だった。
しかしその内容は、驚嘆に値するものだった。
ここでは詳しく書けないが、つまり、任務が発生したのだ。
この事態を迅速かつ合理的に処理出来るのは、世界広しとは言え、僕だけだろう。
戸惑う間もなく、装備を調え、南港に向かった。
・・・
20分後。
タクシーが来た。
運転手は僕を見つけて言う。
「あなた・・・山本さん?」
「ええ、はい、そうです。」
僕はにこやかに返事をしつつ、隙を伺いながら、車に近づく。
運転手は、窓際に来た僕の目を見て、急に後ろを振り返る!
何か取り出そうとしている!
僕もとっさに反撃の用意をした!
運転手はメモの挟まれたボードを取りだした!
「じゃあ、ここにお名前と携帯を受け取りましたって書いてください。」
なんて攻撃だ!しかし、ひるんではいられない!
すかさず、反撃!
僕は装備していたボールペンで、署名しようとした!
「ここでいいですか?」
「あ、空いてるトコ、どこでもいいっすよ」
・・・
つまり。
知り合いが携帯をタクシーに忘れて、それに気付いた親切な運転手さんが
僕に着歴から電話をくれたのだ。
知り合いの携帯を受け取り、厚く御礼を言って
状況終了。
今回も迅速かつ合理的に事態を処理できた。
しかし、次回もそうであるとは限らない。
常に非常事態に備えることが大事であろう。
などとは、これっぽっちも考えず、
撤収ーっ!!
初詣
この一月二日に初詣に行ってきたよ。
僕はもともとキリスト教だったので
初・初詣なのでした。
伏見稲荷さん。
やあ、ぎょーさん人がおるねぇ。
雪もちらついたりして、寒いのに。
テキ屋がいっぱいでなんとのう
お祭り的雰囲気・・・。
お参りして、願掛けて。
ちょっと奥の方にも登ったり。
さまざまな朱色の鳥居。
奉納された時期で色が違うんだね。
その鳥居が隙間無く並んで、すでにトンネルになってる。
中を歩いてるとなんか違う世界に
行っちゃいそうな不思議な感覚・・・。
池のほとりに着いて、一息。
石でできた小さな社がたくさん、丘の斜面を覆っている。
そのそれぞれに向かう路は迷宮のように入り組んでいる。
高い杉。鏡のような水面に鴨の波紋。
そばにある何かを祀っている社で
静かに蝋燭が揺らいでいる。
静謐。
もちろん、人は少なくないんだけど
気持ちはなんだか静かで。
日本の正月っていいなぁと思いつつ、
帰りにおみくじを引く。
まずは番号が書いてある棒が
たくさん入った筒を念を込めて振る。
ジャラジャラ・・・
出た。
「一番」
幸先いいかも、と思いつつ、巫女さんに番号を告げる。
すると巫女さんが100円と引き替えに託宣の書いた紙をくれる。
もらったおみくじの結果はーッ?!
「吉凶未だ解らず」
解らんのかいっ!!
・・・うう、なぁーんか、中途半端な年になりそうだナァ・・・
新年明けましておめでとうございます!
ということで、
新年一発目から、くーだらないトップページを作って始めてみました。
すみません。
・・・
え、見てないですか?
・・・・
・・・・
見たいですか?
・・・そうですか。
こんな感じでした。