完成図

移動型書架製作日記

制作: たかつ
最終更新: 2009.8.13
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事の発端

 私は一ヶ月に6万円ぐらい本代に使っています。そのうち3万円ぐらいがコミックス代でしょうか。一ヶ月に30冊ぐらいの本が増えているわけです。今のアパートに引っ越してから約10年。その間に3,600冊の本が増えている計算になります。
(2002/1/5付記: 2001/12/31現在、4771冊ありました)
(2009/8/13付記: 2007年に引っ越しました。現状はこんな感じです)

 保管方法としては、古いコミックスは箱に詰めて積んでいるだけだったのですが、内容の把握はできませんし、時々引っ張り出したりしているとだんだん収集がつかなくなってきます。

 そこで、一念発起して、すべての本を収納できる本棚を製作することにしました。

本棚製作前、箱が無造作に積まれている様子→
改革前1 改革前2

思いつき

 とにかく、収納密度を上げることを目指します。実は、今までも右図のように、本棚を縦に並べることで収納効率を上げていたのですが、焼け石に水でした。

 このようにすると、普通に本棚を横に並べるよりも収納量が多いのですが、それでも、各本棚の間に50cmは隙間を作る必要があるため、1.8mに3つを置くのが精一杯です。

 そこで、今回製作する本棚は、キャスターをつけてレールの上を移動できるようにすることにしました。図書館にあるような移動型書架を作ろうというわけです。

縦に並べた本棚

設計仕様

本棚部

  • 高さ180cm、幅81cm、奥行き28cmのスチールラックを使用する。
  • 購入したラックには棚板が6枚しかない。このままだと高さがありすぎるので、8枚(7段)に増やすことにする。4台(これで棚板が計24枚)買うことで、3セットのラックができる。支柱が余るけど使い道がなくて困っている…
  • 本の重さは実測で平均200g。1つの棚に700冊収容できる予定なので計140kg。
  • この本棚を6セット製作する
スチールラック

本棚基部

  • 91cm×28cmの木板にキャスターを取り付け、その上にスチールラックを載せる
  • 半径60mmのナイロンキャスターを採用。耐荷重は55kgなので4つで十分だが、念のため1セットにつき8つのキャスターを使用する。
本棚基部、キャスター
キャスターとレール

レール部

  • 長さは2.7m。約30cmのラックを6セット置き、アクセス空間は幅90cmを確保する。
  • 木製の土台(1×4材、幅18cm厚さ1.9cm)の上に4mm厚の鉄板を敷く。
  • 蛇行して脱輪しないよう、ガイド用に1.9cm角の木材をつける。
レール部の構造
レール部の構造(断面)

スチールラックの本棚化

 スチールラックそのままでは、横板がなく本棚としては使えない。また、表と裏とにわけて使うため、その間に仕切が必要となる。

仕切は木材で作ることも考えたが、製作を簡便にするため、「サンプライ」という中空ポリプロピレンの板をカッターナイフで加工することにした。固定には1mmのスチールワイヤーを使用する。

本棚の仕切

完成図

 製作した棚は右図のようなものとなった。この書架には、
6セット
  ×1セットにつき表裏の2面
    ×1面につき7段
      ×1段につき50冊
=4200冊
の収容能力がある。

 これであと10年は戦えると言いたいところなのですが、この本棚に本を詰めていったところ、既に容量が足りなくなっていることが判明しました。今の場所にはこれ以上レールを延長できないので、別の所にもう一つ書架を作る必要がありそうです…。

製作費用

本棚部(1セットあたり)

単価個数金額
スチールラック 180cm×81cm×28cm3,4801 1/34,640
ブックエンド10013300
1×4材 91×28cm×2cm(基部)9001900
ナイロンキャスター 60mm28082,240
サンプライ 90cm×45cm×4mm(仕切)3102620
その他(ワイヤー、ワッシャーなど)3601360
9,060

レール部(90cmあたり)

単価個数金額
1×4材 91×18cm×2cm(土台)56021,120
1×4材 91×2cm×2cm(ガイド)506900
鉄板 90cm×4cm×5mm(レール)40044,800
3,020

その他

単価個数金額
電動ドライバー1,98011,980
電動ドライバー用ビット8801880
木工用ドリル歯78017,800
メガネレンチ1,18011,180
木工用ボンド4001400
5,220

合計

本棚部: 9060円×9セット=81,540円
(土台のみ): 3500円×2セット= 7,000円
レール部: 3020円×5(2.7m+1.8m)=15,100円
工具他: 5,220円
使徒不明: 7,425円
合計: 116,285円
(2001/12/31現在)
完成図
稼働の様子(MPEG movie 240x320 63KB)
 
 
見取り図(本棚制作前)
第1期終了後(7/14時点)
第2期終了後(8/2時点)
第3期終了後(12/31時点)

今後の課題

製作履歴

2001.6.23
本棚基部用木材およびキャスターを1セット購入。
とりあえず人が乗ったぐらいなら大丈夫と確認。
2001.6.24
スチールラック4台(3セット)、本棚基部用部材(木材、キャスター)2セット, レール用部材1.8m分を購入
スチールラックは配達に頼む
2001.6.30
スチールラックが届く。とりあえず一つ組み立てる
2001.7.6
本棚基部を2つ製作する
2001.7.7
スチールラックを一つ組み立てる
2001.7.8
スチールラックを一つ組み立てる
以上で、第一期(1.8mレールに本棚が3セット)完了
2001.7.9〜7.14
とりあえず最近購入した本を並べていく。
3セットでは全然足りないと判明
仕切にはスチールワイヤーを使用。使い勝手が悪いことが判明。別の方法の模索必要あり→7.29 サンプライ購入に
2001.7.15
スチールラック4台(3セット)、レール用部材90cm分を購入
2001.7.17
スチールラック4台が届く
2001.7.18
棚基部用木材およびキャスターを3セット購入。
2001.7.21
スチールラックを一つ組み立てる
レール延長
以上で、第二期(2.7mレールに本棚が6セット)完了
2001.7.22
スチールラックを2つ組み立てる
2001.7.29
仕切が必要と痛感。サンプライを購入
2001.8.2
サンプライによる仕切を1セット分設置
 
 
2001.9.29
段ボール箱の本を本棚に移動完了。容量がぎりぎりと判明。第三期計画開始
(既存の本棚を移動書架化し、新たにスチールラックを3セット導入)
2001.10.6
レール90cmおよび基部を作成。以前からある本棚を移動型書架化開始。
2001.10.20
スチールラック4台(3セット)新規購入。
2001.12.30
第三期(2.7mレール+1.8mレール、本棚は計12セット)完了
2007.08.01
引っ越しました

未処理作業

おひっっこし

引っ越し後

2002年以降本棚に特に変更はなかったため、このページは更新していたなかったのですが、2007年に転機がありました。結婚と引っ越しです。

新居では四畳半を1部屋、書庫専用に確保しました。元々は、六畳二部屋に本棚(80x30cm)×12dhだったのが、新居では四畳半に本棚×10と、ほぼ同等の収納量を実現しています。

それでも、本棚が二つ減りましたし、引っ越し直前には本棚に入りきらずにダンボールの山が出来ていたので、 狭くなった分収納量は格段に減ってしまうということで、引っ越しの際に大幅に蔵書削減を行っています。 引っ越し直前には8500冊まで増えていたのを、本棚に収まるレベルということで4000冊まで減らし、なんとか全て棚に収納できました。

見取り図右下の部屋の出っ張りはクローゼットなのですが、中にメタルラックを設置して、文庫本を詰めたダンボール箱が引き出しのように置いてあります。一覧性は悪いですが、本へのアクセスはそれほど悪くありません。